主人公:三枝 祐介(さえぐさ ゆうすけ) ヒロイン:東城 紗理奈(とうじょう さりな) ---------------------------------------------------------------------------- ;//■背景:曇り空 そして、土曜日がやって来た───。 空を見上げると、僕の気持ちを反映しているかのような曇天。 僕は重い足取りで、東城さんに指定された待ち合わせ場所の駅前へと向かう道を歩いている。 【三枝 祐介】 (はぁ……。なんだか気が重いな) それと言うのも……。 ;//■回想シーン ;//■立ち絵表示:東城 紗理奈(笑顔) ;//■SE:立ち絵を表示した瞬間キラキラ音 ハッキリ言って、東城さんは可愛い。 初めて見た時、僕も思わず見とれてしまった。 なので、高校に入学した瞬間モテにモテた。 でも、彼女の出身中学の人たちはそれを遠巻きに見守っていた。 可愛い女の子を目の前に皆そんなことは気にしなかった。 結果。 彼女に告白した人たちは、登校拒否、転校、入院、様々な理由で学校を去ってしまっていた。 噂では行方不明になった人までいるらしい。 これは嘘だと思いたいけど、死者も出たとか出ないとか。 【三枝 祐介】 (正直、僕には無関係な話だから詳しくは知らないんだけど……。  僕もその末席に加わることになるのかな……) ;//■背景:繁華街 【三枝 祐介】 (この先の角を曲がると駅前、か) ……。 待ち合わせの時間までにはまだ15分ほどある。 今ならまだ引き返せる。 【三枝 祐介】 (正直、面倒ごとに巻き込まれるのは嫌だ。  ……女と無縁でもいい。平凡で静かな学生生活を送りたい) ;//■【選択肢】 A.(1)ひっそりと帰る B.(2)大胆に帰る ;//■【A】 【三枝 祐介】 「帰る、か」 僕は無意識のうちにそう口にする。 そして、ゆっくりと回れ右をした。 ;//■マジ切れ顔 【東城 紗理奈】 「……」 【三枝 祐介】 「ひっ……!!!!!!」 えっ。 なんで!? 【東城 紗理奈】 「……死んで」 //★☆★デッドエンド //■【B】 【三枝 祐介】 「よぉーし!」 僕はふんぎりをつけるために大声を上げた。 道行く人々の視線が全身に突き刺さる。 けど、今はそんなもの、どうでも良かった。 【三枝 祐介】 (僕は悪くない!  勝手に勘違いした東城さんが悪いんだ!) 僕は帰って寝る! 後のことは帰ってから考えようっ! 今きた道を引き返そうとくるりと踵を返す。 すると、そこには信じられない人物がいた。 【東城 紗理奈】 「おはよう」 【三枝 祐介】 「……っっっっっっ!」 いつも学校で目にしている制服とは違う私服に身を包んだ東城さん。 【三枝 祐介】 (う、うわぁ……。  東城さんって普段はこんな服を着てるんだ。  かっ、可愛いなぁ……) ドストライクだった。 ……見た目は。 【三枝 祐介】 「……な、なんで……」 東城さんが僕のすぐ後ろにいるんだろう? でも、驚きすぎてそれを口にすることは出来なかった。 【東城 紗理奈】 「さぁ、行きましょうか?」 【三枝 祐介】 「は、はい……」 そして、地獄の一日が始まった。 ---------------------------------------------------------------------------- 【ここまで】